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障害者雇用促進法の改正 [その他労働社会保険]

会社には障害者雇用する義務があり、現在は50人以上の企業が対象となっています。

これを法定雇用率といいますが、これが来年の4月より2.2%に引き上げられることになりました。

この改正によって46人以上の会社に雇用義務が課せられることになります。


引き上げの背景には、障碍者雇用率の計算にあたり精神障害者が含まれることになったことがあります。

法定雇用率を下回る会社は障害者雇用納付金を支払うことになります。

障害者雇用納付金は、不足人数に応じて1人あたり月額50,000円とされていて、企業負担も考慮すると障害者雇用は進んでいくものと予想されます。






任意加入 [年金]

年金相談をお受けしていて、しばしば質問されるのが年金を増やす方法についてです。

年齢を重ねていくと、どうしても方法が限られてくるのが現実なのですが、そのなかで選択肢の一つとしてあるのが任意加入制度です。


国民年金は20歳から60歳まで40年間漏れなくかけると満額になります。

この間で保険料をかけられなかった期間がある場合に65歳まで希望して保険料を納付することができます。これが任意加入制度です。

任意加入制度を希望する際に、以前も採りあげた付加保険料をセットでかけることをご提案することも多いです。


付加保険料は1か月400円の、オプション的な性格をもつ年金で年金を受給するときに1か月200円プラスされます。

かりに1年加入すると保険料が4,800円に対して、増える保険料額が2,400円となります。2年間でモトがとれるということで金額が小さいながら効率の良い年金といえます。


可能であれば、保険料納付の方法として一定期間をまとめて支払う「前納」がおすすめです。6か月、1年、2年と選択肢があり、期間が長いほど割引率が高まります。

あわせて口座振替を利用すればさらに割引率が良いので、活用されるとよいかと思います。


最低賃金制度 [労務問題]

最低賃金の引き上げは、しばしば景気浮揚対策のひとつとして採用されます。

とくに近年は高水準の引き上げが続いていて、毎年改定時期の10月には注目を集めています。

東京の数値を拾ってみても平成14年に708円だったのが、平成28年には932円となりました。


一方で最低賃金の引き上げは景気対策としては、期待しているような効果が得られないのではないかという見方があります。

すなわち、最低賃金で働いている層はパートなどの家計補助的な立場の人が多いため、政府が狙っている家計の主要部分を支える層に恩恵がいかないという視点です。

逆に最低賃金層に人件費が回ることによって、そちらへの手当てが及ばないかもしれません。


先日、ある協同組合主催で外国人実習生向けに法的保護に関する労務管理研修を行いましたが、そこで最低賃金の内容もとりあげました。

最低賃金は、年金や生活保護とのバランスに眼が行きがちですが、別のとらえ方もあるものだということを感じた一日でした。


配偶者控除の改正 [労務問題]

来年より配偶者控除の取り扱いが改正されます。

いわゆる「103万円の壁」を改め、就労意欲を促すものです。

どのような改正内容でしょうか。現状判明している範囲で追ってみました。


現在は配偶者控除と配偶者特別控除の2分類になっています。

配偶者控除額は38万円で、配偶者特別控除は所得に応じて3万円~38万円です。

配偶者控除だと扶養親族が1人としてカウントされますが、配偶者特別控除は対象外です。


これが来年から変更されます。

1.源泉控除対象配偶者
・合計所得金額が900万円以下の従業員と生計を一にする配偶者であること
・配偶者の合計所得金額が85万円以下であること

源泉控除対象配偶者に該当すると扶養親族が1人としてカウントされます。

2.同一生計配偶者
・従業員と生計を一にする配偶者であること
・配偶者の合計所得金額が38万円以下であること

3.給与所得者の扶養控除等(異動)申告書などの様式変更
・改正に伴い、年末調整時に提出する諸書類の様式が変更される予定です

4.配偶者控除、配偶者特別控除額の変更
・年末調整のときに適用される配偶者控除の控除額が改正されます
・配偶者控除は、従業員の合計所得金額により分類されます
・配偶者特別控除額は、従業員と配偶者の合計所得金額により分類されます

分類と控除額が細かくなっているのでわかりにくいものの、勘どころは今年から来年にかけて扶養親族数に増減が発生することと、新しい様式に切り替えるところが実務上の負担になりそうです。



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共通テーマ:日記・雑感

働きながら年金をもらうとどうなるの? [年金]

年金相談をお受けしていて、よくある質問が今日のタイトルです。

専門用語では「在職老齢年金」といいます。

「年金」と「賃金」の合計額が28万円を超えると、超過部分の2分の1が停止になるという仕組みです。


例えば年金が月10万円で賃金が20万円の場合、停止額は1万円となります。

(20+10-28)×1/2=1万円


話を分かりやすくするため、正確な表現はいったん割愛しました。

例えば、「年金」といっても調整の対象になるもの、ならないものがあります。

「賃金」も「総報酬月額相当額」と呼ばれるもので、純粋な賃金ではありません。

「28万円」という数値は65歳未満の人の場合で65歳以上の場合は46万円です。この数値は経済情勢により変更することがあります。


このあたりの説明に入ってくると、相談に見える方の表情が「?」となってきます。

誤解を与えない範囲内で、どれだけわかりやすく伝えられるかが年金相談のポインントというところでしょうか。


【名著休席】

人は死ぬまで成長するものだ。

宮城谷昌光『沙中の回廊』-


技能実習制度 [その他労働社会保険]

前回の在留管理制度が外国人労働者の法的保護を担うものとするならば、人材育成・国際貢献を担うのが「技能実習制度」です。

当初、日本の技術や技能・知識を習得してもらい、本国で活用するために1960年代から海外へ進出した日本企業によってすすめられました。これを企業単独型といいます。

国際交流が活発化した1990年代以降は、中小企業等を母体とする各種団体が受け入れ機関となっていきました。これを団体管理型といいます。


制度が定着していくなかで、技能実習生がたんなる低賃金労働者として、不適正な取り扱いをされてしまう問題も増えてきました。

入管法の改正は、この課題を解決する目的もあり改正されたものです。

新しい技能実習制度は、講習終了後に労働慣例法令が適用される内容に改められ、法的保護を強化しました。

そして昨年、監理団体(受入機関)の体制強化や受入期間の拡充を目的として、昨年技能実習法がリニューアルされました。


【名著休席】

ものごとには、時運があります。

宮城谷昌光『戦国名臣列伝』-

在留管理制度 [その他労働社会保険]

増え続ける外国人労働者の身分や地位を強化するために入管法が改正されたのが2009年。

2012年から実施されました。

「在留カード」の交付と「みなし再入国許可」制度の導入が改正の骨子です。


在留管理制度の対象者は、在留期間が3か月を超える者とされ、その他には技能実習生や日本人の配偶者等、永住者などが該当します。

観光客のような短期滞在者は対象外です。


在留カードには、在留資格に関する情報が網羅されており、携帯義務があります。

在留資格や有効期限があるので、資格の変更や期限更新の場合は手続きが必要です。

ローマ字表記が基本ですが、希望した場合には漢字併記ができます。


みなし再入国許可とは、在留カードやパスポートを所持する外国人が日本から出国するに際して、原則として1年以内に再入国する意思を明らかにしたときに、出国前に再入国許可を受ける必要がなくなります。

出国してから1年以内に再入国しないと在留資が失われます。


変形労働時間制 [労働基準法]

労働時間については、1日8時間、1週間40時間という二重の「縛り」があります。

たとえば1週間で40時間であったとしても、日によって8時間を超える勤務時間がある場合には、残業代が発生することになります。

このジレンマを解消するのが「変形労働時間制」です。


変形労働時間制は4種類あります。

1.1か月単位の変形労働時間制
2.1年単位の変形労働時間制
3.フレックスタイム制
4.1週間単位の変形労働時間制

あらかじめ繁閑の差を見込める時期に勤務時間にメリハリをつけて平均して40時間以内になっていればよいという制度です。

導入にあたっては、就業規則や労使協定の締結が必要となります。

どの変形労働時間制を導入するかは、会社の実態を踏まえて決めるのがよいとして、通常1か月単位の変形労働時間制より1年単位の変形労働時間制のほうが期間が長い分、制約も多いので注意が必要です。

賃金の支払いルール [その他労働社会保険]

毎月支給されるお給料には、5つのルールがあります。


1.直接支払うこと
2.全額支払うこと
3.通貨で支払うこと
4.毎月1回以上支払うこと
5.一定期日に支払うこと

賃金は労働者の生命線であるため、支払方法が保護されています。

これを「賃金支払の5原則」といいます。


ただし例外もあります。

例えば全額払いについては、税金や社会保険料など法律による控除が認められています。

通貨払いについては、振込が認められています。

毎月1回以上払いについては、ボーナスなど臨時給与は対象外です。


給料袋で現金で渡していた時代の名残で一見するとなぜこのような規定があるのかと考えてしまいますが、今でも現金で渡している会社も存在しており、直接支払いの原則などは案外無視できない規定といえます。







給与明細から控除されているもの [その他労働社会保険]

台風一過。

関東にはまた暑さが戻ってきました。

西日本では、まだ被害が収まらないようです。


毎月、支給されている給与明細からいろいろなものが控除されています。

支給額と振込額の差額の大きさに「結構ひかれているな」と感じたことはありませんか?

しかし、実際に何のために控除されているかを把握している人は少ないかもしれません。


今日は、そんな給与控除項目を追跡してみましょう。


1.雇用保険料

いわゆる失業保険を受けるためにかけている保険料です。

在職中に受けられる給付も揃ったことから雇用保険料とよばれるようになりました。


2.健康保険料

保険証でおなじみの健康保険。病院治療を受けたり、休業中に傷病手当金を受けたりするための保険料です。

産休中の出産手当金も健康保険の給付メニューです。


3.厚生年金保険

国民年金と並んで老後の生活保障のためにかけている保険料です。

病気やけがによって障害を負ってしまったときの障害年金や、家族に万が一のことが起きたときの遺族年金なども受けることができます。


4.所得税

税金のなかでもっともポピュラーなものといえるでしょう。

所得に比例して税率が上がっていく仕組みです。


5.住民税

住民として住んでいる自治体に対して納付するものです。

県民税と市民税で構成されています。

所得税が国税と言われているのに対して、地方税と呼ばれています。


いかがでしょうか。

給与というと、どうしても支給されている項目に眼が行きがちです。

控除されている項目に視点を移すことで、内容に意識を向けることができます。